実は紙にも「目」があった?|デザインサポート

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こんにちは、イラレ常人です。

今回は雑学的な内容になりますが、印刷するときに使う「紙」についてのお話をしていきます。

皆さんが普段何気なく使っている紙には、実は「目」があります。

もちろん人のようにこちらを見てきたりはしません。
そんな紙があったら私のところに送ってください(ペットにします)。

では、さっそく本編にいきましょう。

紙の目とは?

紙の目は、紙の流れ目ともいいます。

皆さん、紙が細かい繊維でできていることはご存知ですね?

この繊維の方向を「紙の流れ目」といいます。

目の種類は2種類あり、紙の長辺と繊維が並行になっているものを「縦目」、

紙の長辺と繊維が直角になっているものを「横目」といいます。

この縦目と横目は、それぞれT目、Y目と記されることもあります。

寸法表示には決まりがある

紙の流れ目がしっかりと把握できるように、寸法表示は統一されています。

表示の順番は「横寸法(紙の幅)×縦寸法(紙の流れ方向)」です。

この決まりにしたがって考えると、

例えば「210mm×297mm」と表示されている場合は紙の長辺、つまり「297mm」が紙の流れの方向と平行なので「縦目の紙」ということになります。

逆に「297mm×210mm」と表示されている場合は、紙の長辺が紙の流れ方向と直角なので「横目の紙」ということになります。

実際にどう違う?

紙の流れ目は、紙を破ったり、折ったりしたときに、その違いがわかります。

紙の流れ目に沿って紙を破った場合、その紙は繊維と同じ方向に破れます。
また、流れ目に沿って紙を折った場合、その部分は綺麗に折れます。

対して、流れ目に逆らって破ったり、折ったりしたときは、下図のようになります。

最後に

イマイチ、この「紙の流れ目」というものが、どのように重要なのかわからないと思うので、この知識が活きる例を上げます。

身近なものを挙げると、名刺やハガキです。
これらは、どこかにしまうときや、人に渡すときなどに折れてしまうことは避けたいものです。

折れた名刺なんて、渡したら失礼になりますからね。

そこで、紙の流れ目が重要になってくるというわけです。

名刺をそのまま例えに使いますが、名刺が縦向きの場合、

紙の流れ目は、下図の方向の方が折れにくいです。

逆に、流れ目が下図(1枚目)の方向では、矢印の向きに負荷がかかったときに、折れやすくなります。

機会は少ないと思いますが、通販で紙を買うときなどは、印刷物の向きと紙の流れ目との関係を意識して買うと、制作物がより素晴らしい出来になるかもしれませんね。

そんなところまで気づく人なんて、誰もいないよ

という声も聞こえてきそうですが、作品には誰も気づかないような細かい配慮がたくさんなされています。

紙にもそんな配慮があって良いかなと思うイラレ常人です。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

実写版にしたら間違いなくホラー

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