【イラストAC】人物イラストの下描きから投稿までを徹底解説!|デザインサポート

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こんにちは、イラレ常人です。

今回は、挿絵として使えそうな人物カットイラストの制作過程を記事にしました。

この女性を描いていきます。

私は「イラストAC」という素材イラスト投稿サイトに、背景素材やセット素材などいろいろな作品を投稿しています。
なので、今回のイラストが描き終わったら、それをイラストACに投稿するところまでお見せします。

イラストACに投稿されている素材は全て無料です!

無料イラスト【イラストAC】

それでは、さっそく本編にいきましょう。

資料を見ながらラフ画・下描きを制作する

私は、ラフ画は手描きで、それをスマホで撮ってからイラレでトレースする方法をとっています。

人のポーズを描くときは、必ず資料を観察してから描くようにしています。
資料としてオススメのサイトは「ピンタレスト」というサイトです(要無料会員登録)。

ここで検索をかければ、大抵の資料が手に入ります。
今回は人物イラストなので、肖像権の関係で検索結果は映せません。

自分で「良いな」と思う資料が見つかったら、それを元に人の骨組みから描いていきます。
私の場合は、頭を描いて、首、肩、胴体や腕と続きます。

私は頭を大きく描いてしまうクセがあるので、骨組みの段階でそうならないように意識しています。
肉付けをすると修正に時間がかかってしまうので、早い段階骨組み段階で対処してしまおうということです。

骨組みが終わったら肉付けです。

ここはイラレでのトレースの段階でも修正が効くので、案外適当に描いています。
何回か描き直すので、骨組みの線はほとんど消えます。

これは文字通り、ラフ画なのですが、手の部分だけはしっかりと形を把握するように心がけています。

理由として、私自身、手を描くのが苦手というのもあるのですが、この部分はほとんどの人が毎日のように見ているところでもあるため、少しでも変なところがあると目立ってしまいます

そういう理由で、手はラフ画の段階でも緊張感を持って描いています。

あとは髪型と表情を決めてスマホで写真を撮ったら、それをパソコンに取り込み、イラレで開きます。
参考までに、アートボードのサイズは下図(2枚目)の通りです。
※全身イラストの場合は「A4」にしています。

トレースしやすいように不透明度を下図(1枚目)のように設定して、さらにctrl(⌘) + [ 2 ]でロックしておきます。

このとき、ラフ画のレイヤーとトレースのレイヤーに分けて、ラフ画のレイヤーの方をロックしておいても良いと思います。

下描きをイラレでトレースする

トレースは基本、ペンツールのみです。

塗りをなし、線を黒に設定してからトレースを始めます。

線パネルより、線端は「丸型」、角の形状は「ラウンド」に設定しています。

ペンツールに関しては過去に記事を出しているので、ペンツール勉強中の方や復習したい方は、下の記事からお願いします。

線幅は太めに設定した方が全体的に安定感が出ると思いますが、描くイラストのテイストにもよるので、ここはイラストレーターの好みですね。
※目の部分は「5pt以上」に設定しています。

トレースをしていく途中で、身体の部位が重なって、後ろが見えなくなるところ(下図1枚目マーキング部分)があります。

私の場合、そういうところは見えない線もトレースして、それをバックアップしてから線を消すようにしています。

少々面倒かもしれませんが、修正(ポーズ調整など)をラクにするためにそうしています。

トレースが終わったら、下に敷いていたラフ画はいらないので、alt(option) + ctrl(⌘) + [ 2 ]でロック解除して、削除します。

トレースした線をもとに着色する

次に着色に入ります。

着色では、ライブペイントツールを使って、線で囲まれたところを単色塗りしていくので、全ての領域が線で囲まれた状態にしておきます(下図参照)。

表情以外の全ての線を選択した状態で、ライブペイントツールに切り換え、

塗りを「黒」、線を「なし」に設定しておきます。
塗りを黒に設定した理由は、領域の塗り漏れを防ぐためです。

あとから色を変えます。

このツールに切り換えたら、左クリックで領域を塗りつぶしていきます。

全てを塗りつぶしたら、拡張を押して、それぞれの領域の塗りを編集できるようにします。

拡張直後、これはグループ化されているので、shift + alt(option) + [ g ]でグループ化を解除します。

これにより、塗りと線のグループ化が解除されます。
塗り同士、線同士はグループ化されたままです。

次にダイレクト選択ツールに切り換え、それぞれの塗りを選択して、好みの色を設定していきます。

今回は、クセのない、汎用性の高いイラストにしたかったので、モノトーンの落ち着いた色にしました。

イラストACでは色違いのイラストを3〜5種類までなら投稿できるので、実験的に複数の色を投稿して、どの色がダウンロードされやすいか、様子を見るのも良いと思います。

一つひとつ色を変えるのが面倒に感じる方もいるかもしれませんが、良い方法があります。
イラストを選択した状態で「オブジェクトを再配色」を押すと、

下図のようなパネルが開くので、色のハンドルをドラッグすると、移動した色に合わせて他の色も変わります。

気に入らなければリセットで戻すこともできるので、ぜひ試してみてくださいませ。

再配色を終了したいときは、パネル以外の適当な場所を左クリックすれば、OKです。

着色が終わったら、表情を復活させます。
現状では白塗りの下に表情があるので、

塗りを選択した状態で右クリックし、重ね順から「最背面」を選択します。

これで良いですね。

イラストを微調整する

ここまできたら、塗りと線、表情を選択して、ctrl(⌘) + [ g ]でグループ化します。

そして、アートボードのサイズに合わせてイラストのサイズを調整します。
サイズの等倍変更は選択ツールの状態で、shiftを押しながらバウンディングボックスをドラッグすることで、できます。

このとき、ctrl(⌘) + [ k ]で環境設定を開き、「線幅と効果も拡大・縮小」にチェックを入れておくと、サイズ変更に合わせて線幅も変わります。

また、これは好みの問題ですが、胴体は下まで続いている感じを出したいので、下図(1枚目)のマーキング部分の線をクリッピングマスクで隠します。

イラストを投稿用に書き出す

では、これをjpg形式とpng形式で書き出します。
jpgは塗りも線も設定されていない領域が白になるのに対し、pngは透過になります。

下図の手順で書き出しへと進み、

形式を選択して「書き出し」を押します。

jpg形式の書き出し設定

jpg形式で書き出しを実行すると、「JPGオプション」というウィンドウが開きます。
カラーモードを「RGB」にし、画質を「最高(低圧縮率)」に、解像度を「標準(150ppi)」に設定します。
さらに「ICCプロファイルを埋め込む」にもチェックを入れます。
ICCプロファイルは、色の表現規格が異なるパソコン同士でも、できるだけその差異を無くすために役立つものです。

ここまで設定したら、OKを押します。

png形式の書き出し設定

png形式で書き出しを実行すると、「PNGオプション」というウィンドウが開きます。
解像度を「高解像度(300ppi)」にして、OKを押します。

イラレのデータも投稿用にする

2つの形式で書き出したら、イラレのデータも投稿用にします。

今まで編集していたデータには、バックアップとしての線画が残っていたりすることがあるので、そのままイラストACには投稿しません。

イラレのデータには、それがわかるように名前を付けておきます。

そうしたら、このデータを別名で保存して、保存したデータからは余計なものは消しておきます。
因みに、別名で保存したデータの名前は「ワンポイント」にしています。

これでイラレの投稿用データも完成です。

イラストACに投稿する

最後はイラストACにイラストを投稿します。

投稿したイラストは1度全て審査にかけられるのですが、これは「クオリティーが低いから落とす」などといった審査ではありません。
イラストACに適した作品かを判断する審査です。

代表的なものでいうと、著作権を侵害していないかとか、公序良俗に反したものではないか、ですね。

サイトを開き、イラストレーターとしてログイン(要無料会員登録)すると、

下図(1枚目)のような画面になります。
左上の「イラストを投稿する」を押すと、投稿画面に移ります。

作品に関する注意書きがあるので、初めて投稿する場合はしっかりと読んでおきましょう。
太字部分(下図マーキング部分)は特に重要です。
最悪、法的措置を執られることもあるので厳守です。

注意書きを読み終わったら、jpg(jpeg)、イラレ(ai)、pngデータをアップロードします。

イラレはバージョンを選ぶところがありますが、2022年6月現在、最新のイラレであれば「Illustrator 2022」です。

バージョンの確認はWindowsの場合、イラレのウィンドウ上部の「ヘルプ」から「Illustratorについて」を押せば、OKです。

Macの場合は、同じくイラレウィンドウ上部の「Illustrator」タブから「Illustratorについて」を押せば、OKです。

アップロードが完了したら、「タイトル」と「タグ」、「カテゴリ」を設定します。

「タイトル」は見たままで設定すれば、OKです。

タイトル「ワンポイント」

「タグ」はイラストに関連する言葉を設定します。
最低5個、最大50個までOKです。

あまりにかけ離れた言葉を選ばない限り、審査に落ちることはないと思います。

タグ「ワンポイント、女性、挿絵、半袖、赤、ボブ」

最後に「カテゴリ」ですが、ここが意外とシビアです。
今回のイラストであれば、チラシにも使えるのではないかと思い、「人物」の他に、

カテゴリ「人物」のみ

「チラシ」のカテゴリにもチェックを入れたけど、審査に落ちたなんてケースがあったりします。

ここは、「このイラストは何のイラストか?」ということだけにポイントを置いて、カテゴリを設定することをオススメします。

カテゴリは、イラストを見る人が納得できるものだけを設定しましょう。

以降の「説明」「チュートリアル」「著作権確認および特記事項」は必要に応じて記入します。 

私は「説明」はそのまま、イラストの「タイトル」を記入しています。

説明「ワンポイント」

「チュートリアル」はYouTubeの私の動画URLを設定、「著作権確認および特記事項」も YouTubeのURLを設定しています。

設定が完了したら、「新規投稿」を押して、イラストを審査に出します。

アップロードのボタンを押したあと、他のイラストレーターさんのイラストを審査する画面に切り換わります。

スキップもできますが、最後まで審査すると0.3ptもらえる仕組みです(2022年6月現在)。

1回の投稿につき、2種類のイラストの審査を求められますが、30秒もかからないので、お時間がある方は協力しても良いと思います。

因みに自分のイラストが1回ダウンロードされると、4.36pt入ります(1pt = 1円、2022年6月現在)。
サービス開始当初は1.5ptだったそうです。

余談ですが、収益の仕組みはYouTubeのように広告収入です(+プレミアム会員費)。
なので、私はYouTubeのイラスト版のように考えています。

これでイラストの審査が受け付けられました。

審査期間は長くて15時間程度ですが、時期によって異なることがあるかもしれません。

結果は「投稿イラスト一覧」から確認できます。

もし審査に落ちても、その理由を教えてくれるので、次の投稿に活かすことができます。

以上、イラストAC投稿用人物カットイラストの制作から投稿までの流れでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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